2017年1月26日木曜日

場所選び―戸建てかテナントか

 開業する前には診療圏調査ということをするそうです。開業候補地の人口と医療機関の数を調べ採算が取れそうか検討します。うちは初めから伊勢でやることに決めていましたが、幸い診療圏調査でも問題なさそうだということで、開業支援チームにも認めていただけました。

 次は不動産物件を探しますが、そのときに戸建てかテナントかを決めます。当初はテナントで費用を抑え、経営が安定してきたら戸建てに移転しようと考えていましたが、テナントでも内装工事の費用がバカにならないそうで、数年後に移転するつもりなら初めから戸建てで考えたほうが良いと言われ、方針を変えました。

 戸建てといっても土地を買って診療所を建てるだけでなく、借地に新築する方法や、中古のビルや店舗を買ったり借りたりして改装して使う方法もあります。短期間の事業なら借地で充分ですが、何十年も家賃を払い続けると結局土地を買うくらいの金額になるそうで、どうせなら財産が残ったほうが良いので売り地を探すことにしました。

2017年1月17日火曜日

開業支援チーム

 コンサル事業の担当者に、正式に開業の支援をお願いし、ほどなく開業支援チームのメンバーをご紹介いただきました。銀行の会議室にお招きいただき融資担当の方や税理士の先生とお話ししました。次に建築士の先生もご紹介いただきました。

 銀行さんには事業計画を立て予算を組み審査していただき融資を取り付けます。融資は必要な時期に必要な額を振り込んでいただきます。入金直後にほぼ同額が出て行きますので、通帳の上では数字の動きは景気が良いのですが残高は大人しい金額が続きます。

 税理士さんは開業準備当初はあまりお世話になることはありませんが、求人をする頃から労務や経営についていろいろと教えていただきました。職員の構成や給与について妥当なところをご提案いただきます。

 建築士さんには医院の設計だけでなく不動産物件を探す段階から関わっていただきました。良さそうなビルや空き地があれば持ち主を調べ売っていただけないか、貸していただけないか問い合わせていただきます。素人考えで目に付いた場所の調査を依頼し、あちこち飛び回っていただきました。

 コンサル事業の方には実に様々なことでお世話になりましたが、一番頼もしく感じたのはスケジュール管理でした。自分は普段通りに勤務医の生活を送り、ときどき連絡をいただき、今すべきことを指示していただきます。その通りに動いていれば間違いないのだと思うと安心できました。

2017年1月11日水曜日

開業勉強会

 一昨年の冬に開業勉強会に出席しました。以前から漠然と開業を考えていたものの、具体的に何をすれば良いのかわからず何年も勤務医を続けていました。そこで出入りの業者の方に開業の支援をしていただけないかと相談したところ、コンサルティングサービスをご紹介いただきました。早速その会社が主催する開業勉強会に申し込みました。会では税理士や建築会社や、既に開業し成功を収めている先生などが講演されました。そのあとは別室で電子カルテなどのデモを見ました。私の担当を務めてくださる方ともご挨拶し、連絡先を交換し帰路に就きました。

 講演の内容は多岐に及びました。まずは開業する場所の選び方です。開業候補地の人口と、その地域の医療機関の数を調べ、そこで開業してやっていけるかどうかを考えます。次に戸建てかテナントかを決め、予算を立て、銀行に融資を取り付け、物件を探します。場所が決まれば医院の設計、工事と進んでいきます。機材を揃え、求人や宣伝も効果的に行い 、開院の日を迎えます。

 これまでは、開業というと、お金を用意し、土地を購入し、あるいはビルの一角を借り、人を雇えば良いのだろうという程度の認識でしたが、講演を聞き、どういう順番で何をすれば良いのかが整理できました。同時に、開業までにせねばならないことは膨大で、なかなか大変そうだとも思いました。ですがこれ以上勤務医を続けるつもりもなかったので気持ちが揺らぐことはありません。帰宅後すぐに資料を見返し、翌々年の春に開業すべく決意を新たにしました。